4年分62万筆の署名を国連へ 長崎県選出の高校生平和大使 長崎市内で出発式

ジュネーブでの活動に向け意気込みを語る大澤さん(左から2人目)と杉原さん(同3人目)=長崎市大黒町

 核兵器廃絶や世界平和を求める署名活動に取り組む第26代高校生平和大使の長崎県選出2人が19日、集めた署名をスイス・ジュネーブの国連欧州本部に届けるため長崎市内を出発した。平和大使のジュネーブ訪問は新型コロナウイルス流行の影響で4年ぶり。渡航できなかった2020年から今年8月までに集めた約62万5千筆の署名の一部と目録を提出する。
 第26代高校生平和大使は16都道府県から22人が選ばれた。本県選出は被爆4世の鎮西学院高2年、大澤心春さん(16)と被爆3世の県立長崎北陽台高2年、杉原絢乃さん(16)。同日、長崎市内で出発式があった。
 大澤さんは「(核兵器使用のリスクが高まる)今、平和大使が行く意味は大きい。長崎を最後の被爆地にするために発信したい」、杉原さんは「60万以上の人が託してくれた思いを私たちの手で届けて、世界の為政者にアピールしたい」と語った。
 大使は福岡で合流し、ジュネーブへ向かう。国連欧州本部で22日に軍縮会議を傍聴し、国連軍縮局で署名を提出し核兵器廃絶を訴えるスピーチをする予定。25日に帰国する。

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