「ルール」設け泥棒79件…埼玉など4県で窃盗、容疑の男2人追送検 知人同士で役割分担、県内は22市町で被害

ポーチやドライバーなどの犯行用具(埼玉県警提供)

 埼玉を中心に4県の民家などに侵入し、金品を盗んだとして、県警捜査3課と西入間署、川越署の合同捜査班は18日、住居侵入と窃盗などの疑いで、住所不定、無職の男(31)と上尾市仲町1丁目、無職の男(27)=いずれも住居侵入と窃盗罪で公判中=をさいたま地検に追送検した。県警はこれまでに県内22市町などで起きた窃盗事件等79件(被害総額約963万円)を確認。うち71件(同約703万円)を追送検し捜査を終結した。

 追送検容疑は共謀の上、2021年7月2日~22年11月15日、埼玉、群馬、栃木、茨城県内の一般住宅など71箇所で、現金約452万円や貴金属など約85点(時価計約251万円)を窃取した疑い。

 捜査3課によると、昨年4月以降、西入間、川越署管内を中心に窃盗事件などが連続発生。手口の分析を進め、防犯カメラの精査から現場付近をうろつく不審な車両が浮上し、27歳の男所有の車両と判明した。同年8月に飯能市内の一般住宅で空き巣被害があり、防犯カメラ映像から2人の犯行を特定した。

 2人は知人関係で主犯の27歳の男が実行役、31歳の男が見張り役だったとみられる。27歳の男の車両で閑静な住宅街や農村地帯を走りながら狙いやすい民家や空き家を物色。屋内に入り、現金ほか貴金属やスマートフォンなどを盗んでいた。靴と手袋は犯行日ごとに捨てる、犯行時は肌を出さないなどのルールを設け泥棒していたという。

 持ち去った貴金属などは県内の買い取り業者で換金し、山分けして生活費や遊興費に充てていたとみられる。

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