ホンダ:M.マルケス「決勝に向けて明確なアイデアが生まれた」/第10戦オーストリアGPスプリント

 8月19日、2023年MotoGP第10戦オーストリアGPがレッドブル・リンクで行われ、レプソル・ホンダ・チームのマルク・マルケスは予選18番手を獲得し、スプリントは10位で終えている。ジョアン・ミルは予選16番手、スプリントは12位で終えている。また、アレックス・リンスの代役として参戦しているイケル・レクオーナ(LCRホンダ・カストロール)は予選21番手、スプリント16位となっている。

 マルケスとミルは、今大会から新しいエアロダイナミクスを導入している。さらに、2日目のフリー走行2回目でマルケスは、リヤスポイラーあたりに大きく跳ね上げた新パーツを装着して周回を重ね、テストを行っていたようだ。続いての予選Q1では、初日の自己ベストを更新できず、1分29秒479の8番手にとどまり、予選Q1敗退となってしまった。

 スプリントレースでは、序盤から転倒が相次ぐなか、マルケスはフランコ・モルビデリ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)と8番手争いを繰り広げる。しかしモルビデリと、さらにマーベリック・ビニャーレス(アプリリア・レーシング)にも先行を許してしまい、最後は10位でチェッカーを受けた。

 ミルは新フェアリングの導入により、初日はセットアップを煮詰めるのに時間を要していたが、予選Q1では序盤から自己ベストを更新するタイムをマーク。さらに終盤は1分29秒454まで縮め、ホンダ勢最上位となる6番手で終え、16番手を獲得した。スプリントでは、1周目の多重クラッシュを回避する際に大きく順位を落としてしまう。しかし、以降は挽回する走りで、着実なレース運びを見せて12位でフィニッシュした。

 レクオーナは、予選Q1で1度目のアタックから自己ベストを大幅に更新し、後半には1分29秒751をマークして21番グリッドを獲得した。スプリントでは、好スタートを切って、集団に付いていく。中盤から終盤にかけて後方の集団の中でファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)とバトルを繰り広げた末、16位でチェッカーを受け、完走を果たした。

■マルク・マルケス(予選:18番手、スプリントレース:10位)
「今日のスプリントは興味深いレースになった。昨日新しいエアロを試したときに、スプリントでどんな状態になるのか、ある程度は予想がついていたけれど、スプリントを走り切って、新しいエアロをより理解することができたんだ。昨日今日と、さまざまなセットアップを試したことで、明日の決勝に向けて明確なアイデアが生まれた」

「正直なところ、今日の結果はほかのライダーたちの転倒に助けられた面が大きく、それがなかったら15位くらいだったと思う。引き続き、マシンの改善に全力を尽くすよ。明日のメインレースで何が達成できるのか、とても楽しみだ」

■ジョアン・ミル(予選:16番手、スプリントレース:12位)
「今日はこれまでの成果から、さらに一歩前進できたと思う。今日はスタート直後の第1コーナーで多重クラッシュが起こったため、スタートで稼いだポジションをすべて失ってしまった。その後はレースが落ち着き、5位から10位を争うライダーたちと同じようなペースをキープしながら、ポジションを大きくばん回することができた。今日はいくつか改善がみられ、より速く走れるようになったよ。明日のレースが楽しみだ」

■イケル・レクオーナ(予選:21番手、スプリントレース:16位)
「今日はスタートが決まったんだ。序盤はフィーリングもよく、数人のライダーをパスできた。しかし、フロントエンドにいくつかの問題が生じ、そのためペースが上がらず、ポジションを下げてしまった。明日の決勝では、もっといい走りができるように全力を尽くすよ」

マルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)/2023MotoGP第10戦オーストリアGP 2日目
ジョアン・ミル(レプソル・ホンダ・チーム)/2023MotoGP第10戦オーストリアGP 2日目
ジョアン・ミル(レプソル・ホンダ・チーム)/2023MotoGP第10戦オーストリアGP 2日目
イケル・レクオーナ(LCRホンダ・カストロール)/2023MotoGP第10戦オーストリアGP 2日目
イケル・レクオーナ(LCRホンダ・カストロール)/2023MotoGP第10戦オーストリアGP 2日目

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