サンマ漁主力の大型船が出発 不漁続き、期待と不安胸に

家族らに見送られサンマ棒受け網漁に出発する漁船=19日深夜、北海道根室市

 サンマ棒受け網漁の主力となる100トン以上の大型船の操業が20日、解禁され、北海道根室市の港から約30隻が出発した。近年は不漁が続き、9月15日からは2年ぶりにロシアが主張するEEZでも漁を行うが、船員からは期待と不安が入り交じった声が聞かれた。

 根室市の花咲港では午前0時ごろ、漁船が次々と出発した。30代の船員は「今年こそという思いはあるが、好転材料があるわけでもない」と話した。

 サンマは記録的な不漁が続き、2022年の漁獲量は約1万8千トンと4年連続で過去最低を更新している。水産庁は7月、北海道から千葉県沖にかけてのサンマ来遊量は昨年と同様の低水準になるとの予測を発表した。

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