米韓、大規模軍事演習を開始 北朝鮮けん制、示威警戒

14日、合同軍事演習について記者会見する米韓軍当局者=ソウル(聯合=共同)

 【ソウル共同】米韓両軍は21日、大規模合同演習「乙支フリーダムシールド(自由の盾)」を開始した。31日までの日程で多様な野外機動訓練を実施し、核・ミサイル能力を高度化させる北朝鮮をけん制する。

 韓国の情報機関、国家情報院は北朝鮮が今回の演習などに対抗し、大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射などの軍事的示威を準備していると分析しており、日米韓が警戒を強めている。

 聯合ニュースによると、北朝鮮の局地的挑発が戦争に発展することを想定した従来のシナリオではなく、平時から戦争状態への急変を想定。フェイクニュースなどの偽情報に対応するシナリオも初めて取り入れる。

 韓国軍は、参加人員数は昨年の演習より多いとしている。米宇宙軍が初めて参加するほか、オーストラリアやカナダ、英国なども加わる。

 韓国政府は演習に合わせ、市民が地下などに退避する全国一斉の空襲対処訓練を23日、約6年ぶりに行う。

 昨年発足した尹錫悦政権は「力による平和」を掲げ、米韓演習を強化している。

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