「なつお」の挑戦 滝澤夏央選手の活動報告〈16〉20歳になり決意新たに 優しく、愛される大人に

20歳の決意で、「日々成長」と色紙に記した滝澤(球団提供)

本格的な夏を迎え、真っ黒に日焼けした滝澤夏央は連日、実戦を重ね、着実に成長を続けている。「バッティングでは安打も増えてきて、良い内容の打席がさらに多くなってきています。これは先月から継続できていることの一つですね。ただ暑い夏で体力面が心配です。1軍にいる時よりも、試合出場が多い分、試合に出場し続けるという体力面が課題だと感じています。トレーニングで体力をつけること、基本ですが食事や睡眠で改善していきたいと思っています」と残りの夏を乗り切る。

6月上旬からファームで調整を続ける滝澤だが、試合出場が多い中で、実戦と練習のバランスという点も課題の一つである。「試合の日は試合に向けた準備とそれに加えて、これからに向けての練習というのも頭に入れています。やはり練習量も確保したいと思っているので、振る量、受ける量を意識しています」と自らに課題を課し、取り組んでいるという。

8月のある練習日では午前9時30分から練習を開始し、ロングティー、強化ティー、昼食を挟んで午後からは個別ノック、打(だ)回りとフルコースの練習を終え、時計は午後3時を回っていた。「久しぶりの1日練習でした。試合のキツさとは別に、練習でのキツさというのもあるのですが、でも終わった時の達成感が心地よいです」と額の汗を拭きながら、爽やかに答えた。

そして8月13日、滝澤は20歳の誕生日を迎え、「自分が思い描いていた20歳は、もっと大人な人だったので、自分が20歳とは考えられないですね。でも一つ節目を迎えて大人になるので、その自覚を持って日々生活していきたいと思っています」と気を引き締めた。

20歳になって一番の楽しみは車の運転だという。車は決めており、自分への誕生日プレセントとして納車を心待ちにしている姿は、プロ野球選手であることを忘れさせるくらい無邪気だった。

滝澤が理想とする大人は優しくて、かっこよくて、心が広く、そしてみんなに愛される人。まだまだ、だと話すが、チームメイトからもファンの皆さんからも愛されている滝澤は、立派な大人の仲間入りができそうだ。

チームはすでに100試合以上を消化し、ここからさらに厳しい戦いになってくる。現在ファームで調整中だが、「今年のテーマである『すべてにおいてレベルアップ』を継続していくこと、そして2軍で試合に出ている以上は結果にもこだわって、アピールしていきたいと思います」と力強く答え、1軍昇格の時を待つ。

(西武ライオンズ広報部)

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