【米ビルボード・アルバム・チャート】トラヴィス・スコット『ユートピア』3週連続首位、カロルG初登場3位

トラヴィス・スコットの『ユートピア』が3週目の首位を獲得した、今週の米ビルボード・アルバム・チャート。

1位に初登場した8月12日付から今週まで3週連続で首位をキープした『ユートピア』。ラップ・アルバムが3週以上首位を獲得したのは、2021年9月18日~11月6日付まで計5週(非連続)を記録したドレイクの『サーティファイド・ラヴァー・ボーイ』以来約2年ぶりで、自身の記録としては、2018年に同3週を記録した『アストロワールド』と並ぶ最長記録を更新した。

3週目の今週は、アルバム・ストリーミングが86,000(22%減少)、アルバム・セールスが99,000(169%増加)をそれぞれ記録して、累計185,000ユニット(26%増加)を獲得。週間ストリーミングは全19曲で1億2,413万回を記録して、3週連続で1億回を突破した。

今週セールスが急増したのは、 公式ウェブサイトでアナログ盤の期間限定セールが開催されたからで、通常価格の50ドルから5ドルに大幅値引きされている。

今週獲得したアルバム・セールス99,000枚のうち、アナログ盤の売上は93,000枚で、ルミネートが集計を始めた1991年以降のLP週間セールスとしては、史上7番目に高い売上枚数を達成した。また、R&B/ヒップホップ・アルバム、またはラップ・アルバムのLP週間セールスとしては、2週前に本作が記録した55,000枚を上回り、週間最高記録を塗り替えている。

2位も、先週に続きモーガン・ウォレンの『ワン・シング・アット・ア・タイム』が同位をキープ。週間ユニットは2%増加の94,000にわずかだが上昇した。

続いて今週3位には、コロンビア出身のレゲトン・アーティスト=カロルGの『Mañana Será Bonito (Bichota Season)』が初登場して、今年の3月11日付で1位に初登場した前作『Mañana Será Bonito』に続く2作目のTOP5入りを果たした。なお、前作とメイン・タイトルは同じだがトラックリストは異なる。

(リリース年 / 最高位)
『Unstoppable』(2017年 / 192位)
『Ocean』(2019年 / 54位)
『KG0516』(2021年 / 20位)
『Mañana Será Bonito』(2023年 / 1位)
『Mañana Será Bonito (Bichota Season)』(2023年 / 3位)

『Mañana Será Bonito (Bichota Season)』は、初週アルバム・ストリーミングが49,000(全10曲で6,826万回)、アルバム・セールスが17,000、トラックによるユニットは1,000をそれぞれ記録して、累計67,000ユニットを獲得した。本作は、発売週にデジタル・ダウンロード、CD、アナログ盤が販売されている。

先週3位にランクインしていた映画『バービー』のサウンドトラック『バービー・ザ・アルバム』(65,000ユニット / 12%減少)は、今週4位にダウン。テイラー・スウィフトの『スピーク・ナウ(テイラーズ・ヴァージョン)』も4位から5位に順位を下げたが、ユニット数は1%増加の61,000に若干数上昇した。

テイラー・スウィフトは、今週も『ミッドナイツ』(58,000ユニット / 3%増加)が6位、『ラヴァー』(54,000ユニット / 6%増加)が7位、それから5thアルバム『1989』(45,000ユニット / 13%増加)が先週の13位から9位に上昇して、計4作をTOP10にランクインさせている。

生存するアーティストのアルバムが同時(同週)に4作ランクインしたのは、ハーブ・アルパートが達成した1966年4月2日付以来の快挙で、7月22日付、7月29日付、8月19日付に続く4週目に記録を伸ばした。なお、前週10位にランクインしていた『フォークロア』は今週TOP10圏外にランクダウンした。

『1989』は、現地時間8月9日に米ソーファイ・スタジアムで開催された【The Eras Tour】で再録版を10月27日にリリースすると発表。その反響により今週ポイントが上昇して、2016年の初頭以来約7年半ぶりのTOP10入りを果たしている。

先週に続き、8位はペソ・プルマの『Génesis』(46,000ユニット / 1%減少)、10位はモーガン・ウォレンの『デンジャラス:ザ・ダブル・アルバム』(44,000ユニット / 2%増加)がそれぞれ同位にランクインした。

Text: 本家 一成

※関連リンク先の米ビルボード・チャートは8月26日以降掲載予定となります。

◎【Billboard 200】トップ10
1位『ユートピア』トラヴィス・スコット
2位『ワン・シング・アット・ア・タイム』モーガン・ウォレン
3位『Mañana Será Bonito (Bichota Season)』カロルG
4位『バービー・ザ・アルバム』サウンドトラック
5位『スピーク・ナウ(テイラーズ・ヴァージョン)』テイラー・スウィフト
6位『ミッドナイツ』テイラー・スウィフト
7位『ラヴァー』テイラー・スウィフト
8位『Génesis』ペソ・プルマ
9位『1989』テイラー・スウィフト
10位『デンジャラス:ザ・ダブル・アルバム』モーガン・ウォレン

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