日本からの生鮮魚輸入5割減 中国7月、検査強化で

日本産の刺し身が消えた中国・上海市の食品スーパー=7月(共同)

 【北京共同】中国税関総署は21日までに、7月に日本から輸入した切り身を除く生鮮魚が前月比53.2%減の2262万元(約4億5千万円)だったとのデータを公表した。前年同月比でも53.6%減だった。

 東京電力福島第1原発処理水の海洋放出に反対する中国が、日本から輸入した水産物に対し7月上旬に全面的な放射性物質検査を始めたことが影響したとみられる。

 放射性物質検査の影響で、生鮮魚の冷蔵品の通関には約2週間、冷凍品は約1カ月かかっているとされる。鮮度が重要な冷蔵品は事実上輸出が困難になっている。

 品目別に見ると、生のクロマグロの輸入額は前月比で64.4%減の905万元だった。

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