発狂…イオンで騒ぐ男、警備員に襲いかかる 刃物たたき落とし制圧、じつは不審者侵入の訓練 店内は緊迫

不審者役の警察官に対し、刺股を持って対抗する警備員=イオンモール羽生

 不審者が侵入した際の対応能力と連携強化を図ろうと、埼玉県警羽生署は、羽生市川崎のイオンモール羽生で訓練を実施。署員と従業員ら約35人が参加し、事案の発生から通報、犯人制圧までの手順を確認した。

 訓練は、不審者役の男性警察官が店内の通路を歩きながら「逃げるな」などと大声を上げる場面から始まった。イオンの警備員が駆け付け、刃物を向けてきた男に、刺股で対抗。従業員は110番し男の特徴を伝えた。警察官が駆け付けるまで約10分。警備員は必死に、何度も制圧を試みたものの男は発狂しながら刃物を手放さず襲いかかった。緊迫した時間が続いたところで、警察官が到着。刺股などを駆使して刃物をたたき落とし制圧、逮捕した。

 不審者役に扮(ふん)した同署の男性署員は「警備員は警察官が来るまでの間、お客さんにけがをさせず、また自分の安全も守っていただきたい」などと講評。同署では「引き続き、今後も関係機関と連携していきたい」としている。

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