旧アルファ改修控え 外壁に絵描く 備前、まちづくり団体がイベント

外壁をカラフルに彩る参加者

 20年以上閉館している備前市所有の旧大型商業施設アルファビゼン(同市西片上)の改修を控え、まちづくりグループ「片上・炎とアートの街プロジェクト委員会」は20日、外壁に絵を描くアートイベントを開き、カラフルに彩って旧施設に別れを告げた。

 片上地区内外から家族連れら約200人が参加。壁面やドアをキャンバスに、はけやスプレーで色をつけ、太陽やアニメキャラクター、正体不明の芸術家バンクシーのような絵を描いた。約4時間にわたって作業し、「長い間おつかれさまでした」「思い出 つまってます」などの言葉も記していた。

 家族で参加した地区出身の保育士(37)は「中学生の時に(テナントの)ハンバーガー店によく友達と行ったことを思い出す」と懐かしんだ。同委員会のマクドナルド吉延洋子会長(56)は「地域住民が思い出をつくる機会を持ててうれしい。新たな施設に人が集い、にぎわいの場となれば」と語った。

 同施設は1984年にオープンし、2002年閉館。市は建物(地上7階地下2階延べ3万平方メートル)の5階以上を撤去し、4階以下は縮小して再整備する。今秋に着工し25年3月完成を目指す。

 1階は子ども向けの「おもちゃ広場」を設け、2階は市民センター(同市西片上)の中央公民館と片上公民館、市役所(同市東片上)内の市社会福祉協議会が移転する。3、4階の利用は定まっていない。

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