ユナイテッド退団のグリーンウッドが声明発表…「全員にとって最善の決定は、クラブを離れてキャリアを続けること…」

[写真:Getty Images]

マンチェスター・ユナイテッド退団が決定した元イングランド代表FWメイソン・グリーンウッド(21)が、公式声明を発表した。

21日、ユナイテッドとの契約解消が発表されたグリーンウッドは、今回の決定に際して以下の声明を発表した。

「まず最初に言っておきたいのは、人々がソーシャルメディアで見聞きしたことで私を判断するだろうということ、そして人々が最悪のことを考えるだろうということも承知しているということです」

「私は、いかなる人間関係における暴力や虐待も間違っていると教えられて育ちました。私は告発されたことは行っていません。そして2月にすべての容疑が晴れました。しかし、私は自分が人間関係において間違いを犯したことを全面的に認めています。そして、ソーシャルメディアへの投稿に至った状況については、私にも責任があります」

「私はプロフットボーラーとして良い模範を示すという自分の責任を理解しつつあり、父親として、そして良きパートナーとしての大きな責任に集中しています」

「本日の決定は、マンチェスター・ユナイテッド、私の家族、そして私との協力プロセスの一部でした。私たち全員にとって最善の決定は、私がオールド・トラッフォードから離れてフットボールのキャリアを続けることであり、自分の存在がクラブの邪魔にならないことでした」

「私が7歳で加入して以来、クラブのサポートに感謝しています。私の心の一部は常にユナイテッドにあります。サポートしてくれた家族や愛する人たち全員に多大な感謝をしています。今こそ周りの人たちが示してくれた信頼に対して、自分がお返しをするときです」

「私はより良いフットボーラーになるつもりですが、最も重要なのは良い父親、より良い人間になり、ピッチ内外で自分の才能を前向きに活用することです」

7歳からユナイテッドのアカデミーに在籍してきたグリーンウッドは、アカデミーの各年代で傑出した才能を披露し、2019年にファーストチームに昇格。2019年3月に行われたチャンピオンズリーグ(CL)のパリ・サンジェルマン戦でファーストチームデビューを飾り、翌シーズンに行われたヨーロッパリーグ(EL)のアスタナ戦で初ゴールを記録。

以降は着実にファーストチームでの立ち位置を確立し、ここまで公式戦129試合に出場し、35ゴール12アシストを記録。また、2020年9月に行われたアイスランド代表戦でイングランド代表デビューも飾っていた。

その高いポテンシャルに大きな期待が寄せられ、ユナイテッドの将来を担うと目されていたが、2022年1月に強姦未遂などの容疑で逮捕。活動が停止させられた。

自身のスポンサーであったナイキとの契約が解消された他、クラブからも謹慎処分を受け活動停止。しかし、2023年2月に英国王立検察局(CPS)が「もはや有罪判決の現実的な見込みは無い」と結論付け。訴訟が取り下げられ、以降はユナイテッドの内部調査の対象となっていた。

開幕前にその処遇を発表するとされていた中、女子チームやサポーターズトラストからの反発を受け、まずは関係者への説明を先に済ませるとされていた中、ユナイテッドは内部調査の結果を報告。その後、最高経営責任者(CEO)であるリチャード・アーノルド氏の最終決定を待っている段階だったが、最終的にこのタイミングでの退団という結論に至った。

なお、ユナイテッドは21日、強姦未遂容疑が晴れたグリーンウッドの処遇に関する公式声明を発表。

「メイソンを含むすべての関係者は、彼がマンチェスター・ユナイテッドでキャリアを再開するのが難しいことを認識しています。したがって、彼にとってオールド・トラッフォードから離れることが最も適切であるということで、相互に合意されており、私たちはこれからその結果を達成するためにメイソンと協力するつもりであります」と、選手本人を含むすべての関係者との話し合いの中で、クラブ退団が最も適切な解決策であるとの結論に達したことを明らかにした。

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