処理水放出、不安や怒り 茨城県内 漁業者ら風評被害懸念

東京電力福島第1原発の処理水海洋放出の開始が刻々と近づく中、茨城県の関係者らは21日、複雑な心境を口にした。

県北地域で約45年間漁を営む松川浩幸さん(63)は「働くのは漁民。(国は全漁連ではなく)私たち漁民に対して説明し、理解を求めてほしい」と語った。風評被害の補償に関しては「基準が分からない。1日当たりの処理水放出量も分からない中、『流します』だけでは、当然納得できるはずもない」と憤った。

はさき漁協(神栖市)の担当者は「まだ海洋放出が正式決定していないのでコメントは控える」としながらも、「基本的に茨城の漁業者のスタンスは反対だ」と話した。

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