米大統領、ハワイ被災地視察 壊滅的被害、不明者千人規模

21日、米ハワイ・マウイ島西部ラハイナで山火事の被災地を視察するバイデン大統領(左)ら(AP=共同)

 【ラハイナ共同】バイデン米大統領は21日、ハワイ・マウイ島を訪れ、死者計114人に上る山火事の被災地を視察した。「この危機を乗り切るのにどれだけ長くかかろうとも、われわれはあなたたちと共にいる」と演説し、支援を続けると表明した。壊滅的被害を受けた島西部の観光地ラハイナでは不明者の捜索が続いており、ハワイ州知事らによると、千人規模の住民と連絡が取れていない。

 バイデン氏は21日、ジル夫人とともに滞在していたネバダ州から専用機エアフォースワンでマウイ島のカフルイ空港に到着、ハワイ州のグリーン知事らが出迎えた。ヘリコプターに乗り換えてラハイナに向かい、上空と地上の両方から被害状況を確認。知事らから捜索や避難者支援などの状況を聞いた。

 グリーン氏は20日、CBSニュースのインタビューに「不明者は約1050人」に上ると明らかにした。大規模な建物の捜索が残っているとして、捜索完了までに「さらに数週間かかる」との見通しを示した。

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