小津安二郎生誕120年×三越創業350周年特別企画、中井貴惠『音語り | 東京物語~小津安二郎映画を聞く~』が、2023年10月26日(木)三越劇場にて上演決定!

小津安二郎生誕120年×三越創業350周年特別企画、中井貴惠『音語り | 東京物語~小津安二郎映画を聞く~』が、2023年10月26日(木)に三越劇場にて上演される。 『音語り』とは、中井貴惠が2009年からスタートした小津映画を朗読公演にするという大胆なアプローチで、ピアニスト松本峰明の演奏とともに上演する。 チケットはカンフェティにて発売中。

上演作品:『東京物語』

*映画の上映はありません

~あらすじ~ 終戦から8 年を経た夏、尾道に暮らす周吉と妻のとみは、子供たちが暮らす東京に向けて旅立つ。 久しぶりの再会を楽しみに出かけた夫婦であったが、子供達もそれぞれの暮らしに精一杯で、思うように面倒をみる事が出来ない。 そんな中、戦死した次男昌二の妻紀子だけが、親身になって二人の面倒をみるのだった。 一抹の寂しさを感じながらも、子供達の自立した姿に満足気な表情で尾道への帰途に就く老夫婦。 その数日後、母とみの危篤を知らせる電報が届き、急ぎ尾道に駆け付けた子供達と紀子に見送られてとみは亡くなる。 葬儀の後すぐに母の形見分けの話をし、そそくさと帰っていく兄や姉の姿に末娘の京子は憤るが、そんな京子に紀子は、それぞれの暮らしがあるのだと静かに諭す。 皆が帰ってしまった後、周吉は妻に先立たれた寂しさを、ひとりかみしめるのであった。

『音語り』とは

小津安二郎監督は、誰もが知る世界的な映画監督である以前に、中井貴惠にとっては両親の仲人でもあり、幼い頃から可愛がられていた。

2007年、その監督の命日に行われる『小津会』の場で、「何か監督のエッセイのようなものを読んでみたい」と言う中井に、元松竹・小津組のプロデューサーで、やはり幼い頃から親交のあった、山内静夫が「映画の台本を読んだらいいじゃないか」と提案し、映画台本を朗読台本に潤色。中井貴惠が出演者だけでなくト書きまでも含めた何役をも1人で語るという全く新しいスタイルを確立。それに松本峰明が映像的な演奏を加えるという形の『音語り』を完成させた。

2008年に初演を迎えた『晩春』以降、『秋日和』、『東京物語』、『お早よう』、『秋刀魚の味』、『麦秋』の6本を制作。北鎌倉・円覚寺(鎌倉芸術祭)、蓼科高原映画祭、小津安二郎生誕120年記念映画祭 in 三重、古石場文化センターなどの他、全国各地で上演し好評を得ている。

小津安二郎

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