脱炭素社会の実現へ 千葉県内自治体の取り組みは―

脱炭素社会の実現へ 千葉県内自治体の取り組みは―

 「脱炭素社会」の実現に向けた動きは、千葉県内の自治体でも加速しています。

 7月下旬、千葉市内で行われたのは、県と日産自動車が共同で開いた、自治体職員向けの電気自動車の試乗会です。

 県の調査では、県内54市町村のうち約6割にあたる33自治体で、電気自動車の導入実績があり、更なる導入促進に向け開かれた試乗会では、導入前の自治体の職員も乗り心地を確かめていました。

参加した自治体職員は―
「アクセルペダルを踏んだときに軽自動車でも結構加速すると感じた。災害時にも役に立つので積極的に進めていこうと(同僚に)伝えたい」

「すごく乗り心地が良くて驚いた。まだ導入が進んでいない状況なので、これをきっかけに働きかけていけたらと思う」

 一方、脱炭素社会の実現に向け、浦安市と山武市は2022年3月、都市部の浦安市が山武市の森林の整備費用を一部負担することで、二酸化炭素排出量と削減量を相殺するという、県内自治体では初となる協定を結びました。

 山武市の森林は、材木として優秀な「サンブスギ」で知られますが、整備をしないと幹が曲がったり倒れたりしてしまう上、木に日光が当たらず、樹齢を重ねても太くなりません。

 一方で、木を間引く「間伐」の整備を行っている森は、間引いたことで木に栄養が行き届くため、幹が太く成長するほか、日光が差しこんで全体的に森が明るくなり、地面にも草が生い茂っていました。

 市内で林業を営む、八角さんの所有地の一部でもまた、浦安市からの整備費用で間伐作業が行われました。

GREEN TOPIA FOREST 八角公二 代表理事
「光合成が活発になるので、その分CO2吸収量も多くなるし、より酸素をたくさん出す良い木だけを残して間伐していくので、間伐することで悪い木材を除去していくことは非常に良かった」

 また、八角さんは、この協定を通じての、両市の交流にも期待を寄せています。

GREEN TOPIA FOREST 八角公二 代表理事
「CO2だけの話ではなく、環境保全の関係や環境教育の場として、浦安市の人たちにも還元して、山武市の森林を活用してもらえたらありがたい」

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