カンボジア、世襲新内閣が発足 38年在任の父、院政へ

22日、カンボジアの首都プノンペンの議会で笑顔を見せるフン・マネット氏(共同)

 【プノンペン共同】カンボジア下院は22日、首相を38年間務めたフン・セン氏(71)の後継として長男フン・マネット氏(45)を選任し、世襲による新内閣を承認した。フン・マネット氏は下院で「歴史的な瞬間だ」と演説した。王宮で就任を宣誓し、新内閣が正式に発足。フン・セン氏は記者会見で「政治の世界を去らない」と表明しており、院政を敷く。

 フン・マネット氏は演説で、7月の下院選で与党カンボジア人民党が圧勝したと強調。有力野党排除に対する国内外の批判払拭を狙い、選挙結果の正当性を訴えた。

 フン・セン氏は記者会見で、経験を生かして政府や与党幹部の指導に当たるとし「政治的引退ではない」と繰り返した。

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