「ベルギーと日本」展 会期終盤 高梁、ファンら作品の世界堪能

会期終盤も熱心な美術ファンが足を運んでいる会場

 高梁市成羽美術館(同市成羽町下原)で開催中の特別展「ベルギーと日本―光をえがき、命をかたどる」(山陽新聞社共催)は27日まで。会期終盤となった22日も美術ファンが同市出身の洋画家児島虎次郎(1881~1929年)らベルギーで美術を学んだ画家たちの作品世界を堪能していた。

 虎次郎と、その友人で同時期にベルギーに留学した洋画家太田喜二郎(京都府出身、1883~1951年)、彫刻家武石弘三郎(新潟県出身、1877~1963年)を軸に約110点を紹介。ベルギー作家の作品も並ぶ。

 虎次郎が現地の下町を描いた「家族」は、陽光の差し込み具合により人々や建物の明暗を描き分けた作品で、光の表現を特徴とするベルギー印象派の影響が伝わる。厚塗りの絵の具からは試行錯誤の跡もうかがえ、注目を集めていた。

 友人と4人で訪れた主婦(66)=岡山市=は「興味深い作品ばかり」と話した。

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