中国、大使呼び放出抗議 香港、10都県水産物禁止

東京電力福島第1原発処理水の海洋放出決定に関するニュースを映す北京市内の大型画面=22日(共同)

 【北京共同】中国外務省の汪文斌副報道局長は22日の記者会見で、東京電力福島第1原発処理水の海洋放出決定に「深刻な懸念と強烈な反対」を表明し「日本が誤った決定を正し、核汚染水の海洋放出計画を撤回することを強く促す」と述べた。日中関係筋によると、孫衛東外務次官は同日、日本の垂秀夫駐中国大使を呼び出し抗議した。

 垂氏は中国側の抗議に対し「科学的根拠に基づかない主張を行っていることは残念だ」と反論した。

 香港政府トップの李家超行政長官は22日、放出決定に「強い反対」を表明。香港政府高官は同日、福島や東京など10都県の水産物を24日から輸入禁止とすると発表した。日本からの輸入食品に対する放射性物質検査を強化することも明らかにした。水産物以外の食品も対象となる。

 マカオ政府も「強烈な不満」を明らかにし、10都県の水産物や肉類、野菜、果物などあらゆる食品を24日から輸入禁止とすると発表した。

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