F1昇格を目指すザウバー育成のプルシェール。自身の成長を実感も「集中を欠かさず努力を続けなければならない」

 アルファロメオF1のリザーブドライバーを務めるテオ・プルシェールは、FIA F2選手権でタイトルを獲得するという今年の目標を達成するために、「努力と集中を欠かさない」と述べており、F1界から注目されていることを自覚している。

 ARTグランプリに所属するプルシェールの優勝は開幕戦サクヒールでの1勝のみだが、成績は安定しており、ドライバーズランキングでプレマ・レーシングのフレデリック・ベスティに12ポイント差を付けて首位に立っている。今季の残りのレースは、あと3大会6レースだ。

 フランス出身のプルシェールはまだ19歳で、F2にフル参戦して3年目だ。プルシェールは、「僕の将来を切り拓く助けとなるので、ありがたいことだ。F1の各チームからも注目されているようだ」と『Nextgen-Auto』に語った。

「もちろん僕にとってはF2で3シーズン目だけれど、僕はまだ19歳だ。この8月に20歳になる。グリッドに並ぶドライバーのなかで、7番目に若い。僕に言わせれば、F2で3年目のドライバーといった感じではなく、ただ若いだけのような感じだ」

2023年FIA F2第11戦スパ・フランコルシャン テオ・プルシェール(ARTグランプリ/ザウバー育成)

 昨シーズンのF2では、プルシェールはフェリペ・ドルゴヴィッチについで2位でシーズンを終えた。しかし、アルファロメオF1がバルテリ・ボッタスとともに中国出身の期待の若手、周冠宇をラインアップに残すことにしたため、プルシェールの同チームでのF1昇格は実現しなかった。だが今年プルシェールは、F2のタイトルに手が届こうかという好成績を収めており、それに若さと努力が組み合わされれば、いずれはF1ドライバーになれる機会も生まれてくると希望を持ち続けている。

「F2で3シーズン走った他のドライバーほどの経験が僕にはない」とプルシェールは述べた。

「今シーズンはマシンの感触もよく、自分自身も成長している。ARTグランプリでも、リザーブドライバーであるアルファロメオF1でも成長しているんだ。両チームから多くのことを学んでいるのはいいことだ」

「前にも言ったけれど、F2には優秀なドライバーしかいない。そうしたドライバーの多くはF1でも走れる実力がある。彼らのドライビングは極めて高いレベルにあり、さらなる上を目指している。だから、僕は他のみんなより若いとはいえ、集中を欠かさず努力を続けなければならないんだ」

2023年FIA F2第11戦スパ・フランコルシャン テオ・プルシェール(ARTグランプリ/ザウバー育成)

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