4年に一度の男子バスケットボール国別世界一決定戦「FIBAバスケットボールワールドカップ」が、いよいよ8月25日に開幕。大会史上初めて複数国で共催され、フィリピン、インドネシア、そして日本が舞台になる。出場は32チーム。まず、4チームずつ8組に分かれて総当たりで対戦する1次ラウンドが行われ、各組上位2チームが2次ラウンド、下位2チームが17ｰ32位決定戦へ進む。来年のパリオリンピックの予選も兼ねており、各大陸連盟最上位など7チームが五輪切符を獲得する。
日本では、沖縄県の沖縄アリーナを舞台に、1次E組とF組、2次K組および17ｰ32位決定戦の計20試合が行われる。FIBA世界ランキング36位の日本はE組に属し、25日に同11位のドイツ、27日に24位のフィンランド、29日に3位のオーストラリアと対戦する。
ドイツで特に警戒すべき選手は、デニス・シュルーダー（トロント・ラプターズ／NBA）。パスで攻撃を組み立てるポイントガードだが、スピ－ドがあり、ゴール下に切り込んでのシュートも得意だ。第2戦で対戦するフィンランドは、チーム全体が連動してチャンスを作り出す攻撃が持ち味。高さとシュート力を併せ持つラウリ・マルカネン（ユタ・ジャズ／NBA）にも注意が必要だ。第3戦で対戦するオーストラリアは、前回大会4位、2021年東京五輪銅メダルの強豪。パティ・ミルズ（アトランタ・ホークス／NBA）ら五輪銅メダルメンバーに新戦力を加え、初優勝に照準を定めている。
格上3チームに挑む日本にとって、ポイントになるのは守備。相手に体を当てて動きを制限しつつ、ファウルを取られない守備を粘り強く続けたい。攻撃面では3ポイント（P）シュートの精度が鍵となる。相手のマークを分散させるため、なるべく多くの選手が3Pシュートを放ち、その上で成功率を40％以上に乗せたい。大会直前の強化試合3連戦では、アンゴラ（世界ランキング41位）に勝ったものの、フランス（同5位）、スロベニア（同7位）に連敗し、3Pシュート成功率が3試合とも30％を下回る結果に。ただ、敗れた2試合とも第1クォーター（Q）は「1Qにつき20得点」の目安はクリアできていた。W杯ではそれを第4Qまで続けた上で、疲れが出る終盤も各選手が集中力を保ち、チーム戦術を遂行したい。
大事なのはやはり初戦。トム・ホーパスヘッドコーチ（HC）は今大会の日程が決まって以来、ドイツ対策を練り、初戦に焦点を合わせてチームづくりを進めてきた。東京五輪でホーパスHCが率いた日本女子代表は、初戦で格上のフランスに競り勝ち、その勢いに乗って銀メダル獲得まで駆け上がった。同じ自国開催で、2年前の再現を期待したい。もちろん簡単なミッションではないが、今大会には無観客開催だった東京五輪にはなかった“ホームの観客の声援”がある。声援を力に変え、まず1勝。さらにその先に突き進んでほしい。
文／佐藤新
【放送・配信情報】
「FIBAバスケットボールワールドカップ2023」
【地上波】
■日本テレビ系
8月25日 午後9：00～10：54「開幕戦 日本×ドイツ」
※延長の場合あり。
■テレビ朝日系
8月27日 午後9：00～10：54「日本×フィンランド」
8月29日 午後7：54～9：54「日本×オーストラリア」
※8月25日「日本×ドイツ」は、沖縄地区のみNHK総合でも放送。
【配信】
■バスケットLIVE
https://basketball.mb.softbank.jp/
■バスケットLIVE for Prime Video
https://www.amazon.co.jp/gp/video/storefront?benefitId=basketlivejp&ref
8月25日 午後9：10～「日本×ドイツ」
8月27日 午後9：10～「日本×フィンランド」
※ハイライト、見逃し配信あり。
■DAZN
https://www.dazn.com/ja-JP/home
※8月25日～9月10日まで全試合を配信。
※日本代表戦は、全試合日本語実況解説つき。
＜開幕日（8月25日）の配信一覧（すべて日本時間）＞
【会場】マニラ（フィリピン）
「アンゴラ×イタリア」ティップオフ／午後5：00
「メキシコ×モンテネグロ」ティップオフ／午後5：45
「ドミニカ×フィリピン」ティップオフ／午後9：00
「エジプト×リトアニア」ティップオフ／午後9：30
【会場】沖縄（日本）
「フィンランド×オーストラリア」ティップオフ／午後5：00
「ドイツ×日本」ティップオフ／午後9：10
【会場】ジャカルタ（インドネシア）
「ラトビア×レバノン」ティップオフ／午後6：15
「カナダ×フランス」ティップオフ／午後10：30
※全試合ライブ配信を楽しむための関連コンテンツ「プレビュー番組」も配信。
※ライブ配信については、内容の変更または中止の場合あり。
