国体九州ブロック ハンドボール少年女子 チーム一丸となって国体出場枠を獲得 【大分県】

大分高校の単独チームで国体九州ブロックに出場した少年女子が鹿児島国体の出場枠を獲得した。初戦は21-18で熊本との競り合いを制すと、勢いそのままに28-18で沖縄に勝利した。滝元泰昭監督は「熊本戦ではシュートミスが多く、自分たちで苦しい展開にしてしまった。沖縄戦では初戦の課題を修正できた」と頬を緩めた。

6月の九州高校体育大会で優勝し、九州王者として臨んだ全国高校総体(インターハイ)では、まさかの初戦負け。滝元監督は「油断はなかったが、試合に入る準備の部分が甘く、勝てる試合を落とした。3年生を支える2年生の力が足りなかった」と敗因を語った。

大分に戻ってから、国体九州ブロックに向けて気持ちを切り替えた。キャプテンの若林璃音(3年)は「インターハイの悔しさをリベンジしよう」と呼び掛け、もう一度、堅守速攻のチームスタイルに立ち返った。

攻守で体を張った若林璃音

国体九州ブロックでは守備は機能したが、速攻からGKと1対1になる場面をつくるも、コースを狙い過ぎ、ポストに嫌われる場面が多かった。それでも「気持ちを切らさず、声を掛け合って集中した」(若林)。試合前やハーフタイムに選手だけでミーティングをして、「自分たちのペースで試合をしよう。前へ前へ気持ちを出そう」と3年生がチームを引っ張った。

若林がポストプレーで体を張り、古賀美陽(3年)が試合をコントロールし、高山遥奈(同)が得点源となった。3年生の奮闘に2年生も刺激され、本来の力を発揮した。GKの阿波野夢叶が好セーブで勢いを呼び込み、外口彩奈、末広涼らが得点を重ねた。若林は「2年生が力を発揮できたのが大きかった」と下級生の成長を喜んだ。鹿児島国体を最後に若林は競技を辞める。「ずっとハンドボールをしてきたが、次が最後の大会となる。悔いなくやり切るだけ」と集大成に向けて意欲をみなぎらせた。3年生の引退の花道を飾るために、2年生は万全な後押しをするつもりだ。

鹿児島国体も大分高校単独チームで臨む

(柚野真也)

© オー!エス! OITA SPORTS