「アニメ×農家」県産果実のPR動画がヒット 山梨県が制作

山梨県が作った、県産の桃やブドウをアピールする動画が注目を集めている。高品質な果実を選び抜いて出荷していることを、アニメーションと農家の映像を組み合わせて伝える。桃の動画はユーチューブで6月末に公開し再生回数は40万回、ブドウは今月10日に公開し27万回を超えた。

桃の動画は、アニメで描く歌手オーディションを受ける女性の姿と、園地での農家の映像を組み合わせた作品だ。女性が「ライバルは40倍。みんなくじけても、私はしがみつく」と歌うと、摘蕾(てきらい)・摘果などの映像や、農家の「39個はいろんな過程の中で落としていく。残すのは40分の1」とのコメントが流れるなどする。

ブドウの動画は、理容室に来た子どもの様子を描いたアニメと、農家の映像で構成。子どもが「なんでそんなに刈り上げるの?」と尋ねると、摘果の映像とともに「残った粒の甘さが増すように、栄養が行くように」と農家が答える。

県は「3分ほどの動画の中に、ストーリー性がある点が評価されているのではないか」(農政部)とみる。両動画とも、輸出拡大を狙って、中国語や英語の字幕が付いた動画も公開している。

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