<新型コロナ>基準値超えの項目も…埼玉の流行状況「全体的に緩やかに増加」 今後の動向で注意、制限も

埼玉県庁=さいたま市浦和区高砂

 国が今月、新型コロナウイルスについて自治体が住民に注意喚起をする際の目安となる流行状況の4基準を示したことを受け、埼玉県の大野元裕知事は22日の定例記者会見で「全体的に緩やかに増加しているが、一つの目安(在院者数)では国の基準を超えた。本県の新規陽性者数がピークであるのかはまだ分からないが、これまで以上に感染防止対策に留意してほしい」と注意喚起した。

 国が9日に示した考え方に従うと、県の基準値は、調査で「外来逼迫(ひっぱく)あり」と答えた医療機関の割合が25%、1週間の感染者数が定点医療機関当たり26.7人、在院者数が875人、県が確保する重症病床(73床)の使用率が50%。

 現在、最新の状況は外来逼迫が14.6%、定点当たり報告数が16.36人、在院者数が898人、病床使用率が21.9%という。大野知事は「在院者数は17日から4日連続で基準を上回っている」としつつ、「目安のうちの一つが超えたから直ちに深刻な状況にあるとか、何か制限するとかいう話には全くならない」と強調した。

 県感染症対策課は「より多くの目安を超えたら今より強い注意が出される」としたが、具体的な注意事項や制限については決まっていないとした。

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