タクシン元首相、深夜に病院搬送 刑務所初日「不眠と胸の圧迫感」

22日、タイ・バンコクの空港に帰国したタクシン元首相(ロイター=共同)

 【バンコク共同】タイの矯正当局は23日、国外逃亡から前日に帰国し刑務所に移送されたタクシン元首相(74)が、深夜になって不眠と胸の圧迫感などを訴え、警察病院に搬送され治療を受けたと発表した。血圧も高く「リスクを避けるため」の判断だという。タクシン氏周辺によると、症状は深刻ではない。

 矯正当局はタクシン氏の診療記録などから、心臓病などの疑いがあると指摘した。ただ複数の政党関係筋は、深夜の病院搬送は最初から決まっていた計画で、刑務所滞在を最小限にする目的だと述べた。快適な病室が用意されているという。タクシン氏は健康不安を訴えて、国王に早期の恩赦を求める見通しという。

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