門川京都市長、不出馬の意向 来年の市長選 4期で退任へ 23日夕、正式表明

門川京都市長

 現在4期目の門川大作京都市長(72)が来年2月に任期満了を迎える市長選に立候補せず、今期で退任する意向を固めたことが23日、分かった。複数の関係者に伝えた。同日午後6時から記者会見して正式表明する。

 任期中は市営地下鉄の経営改善や文化庁の京都移転、市立芸術大(西京区)の京都駅近くへの移転などに尽力した。4期目は子育て世代の市外流出を受けた新景観政策の大幅見直しに加え、長年先送りしていた高齢者向けフリーパス券「敬老乗車証」の負担金引き上げや民間保育園の補助金削減といった行財政改革を断行。反発を受けたものの、2023年度当初予算では一般財源の「収支均衡」を22年ぶりに達成し、長年の課題だった財政再建への道筋を付けていた。

 門川氏は京都市出身で立命館大二部卒。市教育長などを歴任し、2008年2月の市長選で自民党や公明党、民主党(当時)府連などの推薦を受け、次点の共産党推薦候補を951票差でかわし、初当選した。20年には高山義三氏以来2人目の4選を果たした。就任直後から和装で公務に当たり、「着物市長」として全国にも知られた。中京区在住。

 市長選を巡っては、昨年末、市議会の最大与党会派である自民の西田昌司・京都府連会長が、門川氏が5選を目指して立候補したとしても支援しない意向を示していた。

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