引き揚げ者の開拓地を訪問 上皇夫妻、長野・軽井沢

大日向開拓地の御巡幸記念碑(右)を訪れ、周辺の花をご覧になる上皇ご夫妻=23日午前、長野県軽井沢町(代表撮影)

 長野県軽井沢町で静養中の上皇ご夫妻は23日、戦後に中国の旧満州から引き揚げてきた人が入植した大日向開拓地を訪れ、野菜畑を散策された。天皇即位前から静養の際などに赴き、戦争に翻弄された人々と交流を重ねてきた。退位後は新型コロナウイルス禍前の2019年夏以来、2回目。

 ご夫妻は手をつないでゆっくりと歩き、キャベツの生育具合を観察したり、道ばたの草花に足を止め語り合ったりしていた。上皇さまは「久しぶりでとてもよい滞在です」と笑顔だった。

 大日向開拓地は旧満州に移り住んだ人のうち、同県佐久穂町にあった大日向村の出身者らが開いた。

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