海遊館のアイドルアザラシ「ミゾレ」が巣立ち、惜しむ声相次ぐ

大阪の水族館「海遊館」(大阪市港区)で人気のワモンアザラシ「ミゾレ」が、11月下旬に北海道の「おたる水族館」へ搬出されることに。全国にファンがいるミゾレの旅立ちに、SNSには「悲しすぎる」「どこへでも会いに行きます」と惜しむ声が殺到している。

ワモンアザラシ「ミゾレ」(提供:海遊館)

2021年4月1日、「海遊館」で初めて繁殖したワモンアザラシ「ミゾレ」(オス、2歳)は、日本初の完全人工哺育によって育てられた。同年8月に「北極圏」水槽で一般公開が開始されて以降、現在に至るまで同水槽で暮らしている。

今回は、繁殖を目的とした「ブリーディングローン」による搬出となる。繁殖適齢期を迎える前に海遊館から巣立たせ、新しい環境に適応し、国内での持続的なワモンアザラシの飼育展示を実現するため、「おたる水族館」と共同で繁殖に取り組む。

誕生以来、その愛嬌や甘えっぷりでアイドル的存在となり、来園者を虜にしてきたミゾレ。「海遊館」の公式X(旧:ツイッター)には、「悲しすぎる」「アザラシがこんなに愛嬌があってかわいい生き物だと教えてくれた推しアザラシ」「飼育員さんに甘えるところ、お客さんと暇つぶし、変な寝相etc・・・ミゾレの大好きなところいっぱいです!」「飼育員さんも寂しいだろなあ」と惜しむ声が殺到。

そのほか、「あんなに飼育員さんが大好きなミゾレが海遊館から離れてしまうのは本当に心配」「移動や環境の変化のストレス大丈夫かな・・・」「生きてさえいてくれれば、こちらは頑張ってどこへでも会いに行きます」など、ファンからの親心や応援の気持ちで溢れ、コメントは900件近くに。なかには引っ越し先である小樽市民からの歓迎の声も見られた。

同館の担当者は、「巣立ちまでの約3カ月間、少しでも多くの方に海遊館での暮らしぶりや愛らしい仕草、飼育員とのコミュニケーションの様子などご覧いただければと思います」とコメントし、今後さまざまなイベントを予定しているという。詳細は随時ホームページで発信される。

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