青森県弘前市の水道料金、2025年度に月千円増 31年度には4割増額も 市が諮問

 青森県弘前市は23日、上下水道料金を2025年度から13.9%値上げする案を事業経営審議会(会長・飯島裕胤=ひろつぐ=弘前大学人文社会科学部長)に諮問した。設備の更新・改修費の増加や人口減などによる利用量の減少が理由で、一般的な家庭(月使用量20立方メートル)では1カ月当たり989円増の8056円となる。以降も3年おきに計2回値上げする方針で、31年度には現在より約4割増額となる見通しも示した。

 改定案では、水道料金は基本料金・従量料金とも10.9%増、下水道料金は同じく17.9%増とした。1人暮らし家庭に多い「月使用量10立方メートルまで」の場合、現在より429円高い月額3476円。改定されれば12年7月以来13年ぶり。

 一般家庭の水道料月額を3市で比べると、値上げ後の弘前市は青森市の6397円より1659円高く、八戸圏域水道企業団の8344円より288円安い。

 弘前市の水道事業は、電気料や資材の高騰に加え新樋の口浄水場の建設、岩木川流域下水道事業の負担金増などで今後も経費増が続く見込み。このため、28年度の一般家庭の水道料は月9052円、31年度は月1万61円となる見通しだ。

 審議会は市役所岩木庁舎で開かれた。今後計4回審議し、24年5月に市へ答申する予定。市民への意見公募は同1月から行われる。

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