茨城県警太田署の新庁舎完成 9月開庁 被害者用2部屋整備

9月11日に開庁する太田警察署の新庁舎=常陸太田市馬場町小野下

建て替え工事が進められてきた茨城県警太田警察署(関口一正署長)の新庁舎が、同県常陸太田市馬場町小野下の新たな敷地に完成した。ドメスティックバイオレンス(DV)をはじめとした犯罪被害者の休憩や緊急の宿泊に使われる2部屋が整備された。9月11日に業務を始める。供用を前に県警は23日、報道陣向けの内覧会を開いた。

新庁舎は、同市木崎二町の現庁舎から北に約2.5キロの国道349号バイパス沿いに整備された。鉄筋コンクリート3階建てで延べ床面積約2200平方メートル。敷地面積は約7900平方メートルで、現庁舎に比べ約2.7倍広くなった。署員約50人が配置される。2022年2月に着工し、今年7月に完成した。敷地購入費は約2億3千万円、その他の事業費は約15億円。

市民向けの相談室4室、小会議室、多目的トイレを新たに備えた。災害対策として敷地全体を1.5メートルかさ上げした。停電でも3日間業務を続けることが可能な非常用電源を屋上に設け、太陽光発電パネルも設置した。

現庁舎は築60年。老朽化のため軽微な雨漏りがあり、留置場は使用を停止していた。関口署長は「新庁舎での勤務に署員の士気が上がっている。市民のため、一丸となって治安維持に努める」と話した。

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