茨城・下妻にカルビー新工場 28年度稼働 生産体制を強化

大井川和彦知事(中央)に新工場用地取得の予約契約締結を報告したカルビーの江原信社長(右)と菊池博下妻市長=県庁

スナック菓子大手のカルビー(東京)は23日、茨城県下妻市内の工業団地に新工場を建設するため、下妻市開発公社と用地取得の予約契約を結んだと発表した。敷地面積は同社グループ国内最大規模の約19ヘクタールで、関東での生産体制を強化する。江原信社長と菊池博市長が県庁で大井川和彦知事に報告した。

建設予定地は、公社が同市古沢に造成している「しもつま中央工業団地」の最大区画で、取得額は49億4千万円。2028年度の操業開始を目指す。首都圏中央連絡自動車道(圏央道)常総インターチェンジ(IC)から車で約15分の場所に位置する。

同社は現在、市内で下妻工場を稼働しているが、操業開始から約50年たつことから老朽化の懸念に加え、人気商品「じゃがりこ」を中心とした生産力の増強に向け、工場の新設が必要と判断した。新工場は自動化を進め、生産ラインを倍増させる計画。下妻工場の従業員の雇用は継続する。

県庁を訪れた江原社長は「関東エリアでの生産体制を強化したい」と説明。大井川知事は県産サツマイモを使った同社グループ商品を念頭に「今後も茨城の県産品を活用してほしい」と期待した。菊池市長は「知名度の高い商品を生産する市として、下妻のイメージアップにつながる」と歓迎した。

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