イベント復活の夏

今年の夏は、4年前の賑わいを取り戻した全国各地の行事やイベントに関する報道を毎日のように目にするようになりました。

受け入れ側の人手不足やオーバーツーリズムなどの懸念はありつつも、夏祭りや花火大会、音楽フェスなどがいよいよ通常開催へと舵を切ったことは、旅行業界に携わる一人として感慨深い思いです。

そして楽天グループも、先日、グループ最大級の体験イベント「Rakuten Optimism」を4年ぶりにパシフィコ横浜でリアル開催しました。

一般来場者の方を対象に、楽天やパートナー企業が展開する多種多様なサービスを通じて、未来の生活体験や地域の食などを楽しむことができる通称「フューチャーフェスティバル」と、ビジネスパーソンを対象に、社内外から集まった各業界を代表するリーダーが講演を行う「ビジネスカンファレンス」を開催。日々お仕事をご一緒しているビジネスパートナーから、たまたま会場近辺に立ち寄ったご家族まで、幅広いお客様にご来場いただきました。

楽天トラベルも一般来場者向けにブースを出展し、温泉、高級宿、テーマパーク、ハワイ、韓国の5つのテーマごとに旅行の疑似体験ができるコンテンツを提供。さらに、各テーマに沿ったホテルや旅館の無料宿泊券があたる豪華なガチャガチャを設置し、大盛況となりました。お客様とリアルに接することで、われわれが提供するサービスへの熱気を肌で感じられた経験は、リモート開催では味わえない貴重な機会だったと感じています。

楽天トラベルブースは行列ができるほどの大盛況に

さらに、ビジネスカンファレンスでは、元宇宙飛行士の野口聡一氏と楽天トラベルの事業長による対談も注目を集めました。対談テーマは「多様性とチームビルディング」。このテーマの背景には、旅行業界が抱えている、人手不足やそれに伴う多様な人材採用の必要性といった課題があります。野口氏には、人材の多様化が進む米国と宇宙業界のリアルな現場体験を所々にユーモアも交えながら語っていただき、一個人としても大変勉強させていただきました。

酷暑や台風など自然災害への心配は尽きませんが、旅行業界にとって間違いなく節目となった今年の夏。今更ながら、対面の価値を実感させられているのはきっと私だけではないはず。各地で人々が久方ぶりに笑顔を突き合わせている様子を思い浮かべながら、改めて旅行業の一端に携われる喜びをかみしめています。

寄稿者 中原大輔(なかはら・だいすけ)楽天グループ㈱トラベル&モビリティ事業PR推進室オフィスマネージャー

© 株式会社ツーリンクス