優しく柔らか青の世界 絵本作家 小林さんとsatocoさん 茨城・日立 海や空、原画など90点

「青」をテーマにした企画展を開催中の絵本作家、satocoさん=日立市幸町

茨城県内在住で絵本作家の小林由季さん=つくば市=とsatoco(さとこ)さん=日立市=の2人による企画展「絵本作家たちの青いせかい展」が27日まで、日立市幸町の日立シビックセンターで開かれている。海の生き物や空などを題材にした優しく柔らかな雰囲気の作品約90点が並ぶ。

熊本県出身のsatocoさんは結婚を機に20年前に日立市に移住し、2018年にデビュー作「ポストのポス」を発刊。今回は同センターが地元にゆかりの作家を紹介する企画展で、satocoさんが小林さんに呼びかけ初のコラボ展が実現した。

2人は海や空などの「青が好き」なのが共通点。satocoさんはマンタやジンベエザメなどを描いた2枚の絵を見比べ、間違い探しができる作品を展示。デビュー作の原画のほか、続編として構想中の「たんぽぽのポポ(仮)」の未発表作品も披露している。

小林さんは鮮やかな色のグラデーションが特徴的で、クジラの親子の絵などの描き下ろし作品や絵本の原画を多数出展。会期中のワークショップで、2人が子どもたちと一緒にビニールシートに描いた巨大な海の絵もある。

satocoさんは「図書館とつながる会場で絵本の世界を感じられる。同じアクリル絵の具を使う2人の色使いやタッチの差などを楽しんでほしい」と話す。入場無料。

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