渇水、地域医療など課題共有 花角知事と上越3市長 懇談会で意見交換

懇談終了後、報道陣の質問に答える(左から)花角知事、糸魚川市の米田市長、上越市の中川市長、妙高市の城戸市長

花角英世知事と上越地域の3市長が課題を共有し、意見を交わす懇談会が22日、糸魚川市のヒスイ王国館で開かれた。少雨による上水道や農業用水の不足、地域医療の機能再編、サイクルツーリズム、IT人材の育成などで意見が交わされた。

懇談は非公開で行われ、終了後、花角知事と3市長が報道陣の取材に応じた。花角知事は「きょうの話題はいずれも課題と認識している。引き続き3市と協力して課題解決に向け努力したい」とした。

糸魚川市の米田徹市長は「(糸魚川総合病院の)周産期の医療がなくなったのは、若者定着にとって非常に(影響が)大きい。医師不足、看護師不足、人口減少の中で再編は避けて通れない。地域医療をどう担うか。構想の中でしっかり示してもらえると思っている」と述べた。

上越市の中川幹太市長はIT人材育成と地元就職について発言。「県内における拠点の一つとして、役割を果たしたい」とし、人材育成については「まずは小・中学生が興味を持つ内容を示していきたい」と話した。

妙高市の城戸陽二市長はサイクルツーリズムが観光産業の雇用維持につながるとして、県に協力を求めた。久比岐自転車道を高く評価した上で、3市を周遊できるマップの整備や自転車を鉄道に乗せて持ち運びできる「サイクルトレイン」の取り組み、道路管理者と連携した道路整備が必要とした。

渇水は3市長とも話題に上げた。花角知事は「県も既存の政策の中で最大限取り組んでいるが、もう一段、市町村を後押しできる手だてを考えていきたい。県全体では高温障害による作柄を気にしている。(来年に向け)農業保険、農業共済の加入をさらに促進したい」とした。

冒頭であいさつする花角知事(右)

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