奈良=日帰りのイメージを覆す、「奈良公園」に新ホテル誕生

8月29日、「奈良公園」の西エリアに「紫翠(しすい)ラグジュアリーコレクションホテル奈良」(奈良県奈良市)が開業する。それに先立ちメディア向け内覧会がおこなわれ、その全貌が明らかとなった。

「紫翠ラグジュアリーコレクションホテル奈良」のエントランス(8月29日開業の「紫翠ラグジュアリーコレクションホテル奈良」より)

■ 「文化財」に泊まるレア体験

重厚感のあるエントランスをくぐり、大切に守られてきた歴史的な建造物に足を踏み入れる。まずは「奈良県知事公舎」をリノベーションしたホテルメイン棟の広間で、伝統的な建築の名残を感じながらチェックイン。なんとその横には、昭和天皇が「サンフランシスコ講和条約批准書」に署名をした間が現存しているのだ。

フロントのカウンターは無いので、広間でゆったりと腰掛けながらチェックインをおこなう(8月29日開業の「紫翠ラグジュアリーコレクションホテル奈良」より)

■ エリア外に出ずとも「奈良」を満喫

客室は全43室。なかには檜の露天風呂付きの部屋や、庭園を眺められる部屋もある。美しい曲線が際立つ輪郭や、奈良の自然を模したカーペットになど、細やかなところにまで盛り込まれた奈良や和のデザインに注目したい。

全ての部屋が40㎡以上のゆとりある広さ、写真はスタンダードキング(8月29日開業の「紫翠ラグジュアリーコレクションホテル奈良」より)

また、滞在中は庭園を散策したり、レストラン「翠葉(すいよう)」や鮨&BAR「正倉(しょうそう)」などで食もしっかり堪能したい。スモールホテルながら、エリア内だけで古都の風情を楽しむことができるのが、同ホテルの最大の魅力だろう。

庭園を眺めながら食事を楽しめるレストラン「翠葉(すいよう)」(8月29日開業の「紫翠ラグジュアリーコレクションホテル奈良」より)

■ 「奈良=泊まらない」概念を覆す

コンシェルジュの吉村直行さんは、「奈良は京都や大阪からも近い、そのアクセスの良さから、日帰りでいらっしゃるお客さまが多い場所です。しかし、奈良の真の良さは早朝と夜にあると思っています。澄んだ空気のなかで、日の出に合わせて早朝の奈良公園を散歩してみてください。夜にはたくさんの星を眺められるでしょう。これは、奈良へ宿泊するからこそ体験できるものです」と、笑顔で語る。

部屋の価格はランク・期間によって異なる。施設の詳細は公式サイトにて。

取材・文・写真/其田雪花

「紫翠 ラグジュアリーコレクションホテル奈良」

2023年8月29日(火)オープン
住所:奈良県奈良市登大路町62 知事公舎

© 株式会社京阪神エルマガジン社