三菱食品 unerry社と資本業務提携 データ×デジタルで需要創造

三菱食品は、リアル行動データプラットフォーム「Beacon Bank」を運営するunerry社と資本業務提携を締結した。unerry社の有する生活者行動ビッグデータと、三菱食品が有する年間12億件の出荷データや購買データを掛け合わせ、多様化する生活様式に対応したデータ×デジタルマーケティング事業の取り組みを加速させる。

unerry社とは22年7月に業務提携に関する覚書を締結し、データ×デジタルマーケティングのサービスを共同で展開してきた。1年間の共同推進を経て、生活者の来店・購買や生活行動の変化を捉えた同サービスは「市場ニーズに合致する」ことを確認。資本業務提携を締結し、データ×マーケティングプラットフォームの共同推進を加速させる。

具体的な取り組みでは、三菱食品が保有する小売業3千社・メーカー6千500社との取引を通じて得られた出荷・購買データと、unerry社の生活者行動ビッグデータを掛け合わせたデータ基盤および広告・効果計測サービスにより、データ×マーケティングのプラットフォームを構築。生活者の思考や行動パターンにあわせて店舗・商品の魅力を届け、広告配信・売場連動・効果検証までを一気通貫で実施できるマーケティングサービスを実現する。

両社が手掛けるデータ×マーケティングプラットフォームは、すでに40社を超える小売業・メーカーが利用しており、「さらなるサービスの構築・高度化に取り組んでいきたい」とした。

なお、同プラットフォームの特長は

①さまざまな商品カテゴリーの売上・離反傾向・配荷傾向を重ねることで、生活者の購買傾向やペルソナ像を浮き彫りにする
②出荷・生活者データや多くの小売事業者の購買データと生活者行動データを掛け合わせることにより、来店意向・購買意向が高い生活者に対して効果的な広告配信が可能
③TVCMなどのマス施策、SNSや動画共有サイトでのWEB広告施策、店頭でのスマホアプリやサイネージコミュニケーション施策のいずれも来店や購買への影響を効果計測可能

三菱食品では、「今後も卸機能にさらに磨きをかけながら、これまでの販売領域における取り組みにとどまらず、小売業・メーカーの経営戦略、商品開発、生産計画、そして広告販促の領域も含め、総合的なパートナーとして機能することで新たな需要創造に取り組んでいく」とコメントした。

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