青森県つがる市最大の祭り「馬市まつり」に新たな魅力を 26日、初の夜間ステージ

まつりの開幕を前に馬ねぶたの制作に追われる萢中馬っこ愛好会のメンバー=22日夜

 青森県つがる市最大の祭り「馬市まつり」(実行委員会主催)が25日、市中心部を主会場に3日間の日程で開幕する。今年は、明かりをともすなどした馬ねぶたを動かす小規模の夜間ステージを26日に初めて行う。まつりの新たな魅力づくり、次世代への継承を視野に入れた試みで、関係者は「これを足掛かりに規模を大きくしていければ。関心を持つ人で盛り上がってほしい」と期待している。

 馬市まつりは昨年、コロナ禍の影響を受け3年ぶりに開催。例年通り、市商工会館前にまつりのメイン行事・馬ねぶたパレードに参加する団体の山車を展示したが、夜間に初めて点灯させたところ、「きれい」などと好評だった。これを受け実行委は、まつりを発展させる起爆剤にできないか-と考えたという。

 夜間ステージは26日午後7時半~同8時、同会館前で実施。萢中馬っこ愛好会、大畑馬ねぶた愛好会が参加し、山車の内外から照明を当てて動かすなどのパフォーマンスを予定している。実行委は来年以降、より広い敷地を会場にした夜間ステージ、馬ねぶたの夜間運行を視野に入れており、担当者は「私たちも参加したいと興味を示す団体が出てくれば、次につながる。ぜひ見てほしい」と話す。

 萢中愛好会では現在、山車6台の制作が大詰めを迎えている。当日は中から明かりをつけて登場し、小型の4台の中に人も入って動き回る「暴れ馬」を披露する予定。絵付けを担当する今奈穂子さん(41)は「馬ねぶたに明かりがともると輝いて見えるし幻想的。馬ねぶたも暴れ馬も楽しんでもらえるよう、制作を頑張っている」と語る。

 夜間ステージを除く今年のまつりでは主に、会期中は市商工会館前でバンド演奏などのステージを、26日は市生涯学習交流センター・松の館で上原げんと杯争奪のど自慢大会の準決勝・決勝を開催。27日は市総合体育館前から旧警察署前までの約1キロで計18団体が参加する馬ねぶたパレードと、イオンモールつがる柏駐車場で農耕馬を慰霊する新田火まつりを行う。

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