片頭痛で動けない!痛みの原因や自分でできる対処法を解説

「頭がズキズキ痛くて仕事にならない」

「目をつぶっていないと頭痛がして動けない」

「片頭痛の対処法が知りたい」

このような悩みをかかえていませんか?

仕事や家事などにも支障をきたすような重い症状が特徴の片頭痛。

片頭痛は頭痛の発作を繰り返す病気で、とくに働きざかりの30~40代の女性に多いとされています。

そこで今回は、片頭痛の原因や対処法について、薬剤師がご紹介します。

1. 片頭痛とは

片頭痛とは、頭の片側または両側がズキズキと痛み、吐き気や嘔吐などを引き起こすことがあるような頭痛のことです。

ここでは、片頭痛の特徴的な症状や原因、治療方法について解説します。

1-1. 片頭痛の症状

片頭痛の症状としては、主に以下のようなものがあげられます。

・ズキズキと脈打つような痛み(片側性もしくは両側性)

・吐き気や嘔吐

・チカチカした光が見える

片頭痛もちの方のなかには、頭痛の前兆として、キラキラした光(閃輝暗点)が見える場合があります。

頭痛の程度は、寝込んだり仕事や家事ができなかったりする状態まで悪化することが多く、吐き気や嘔吐を伴うこともあります。

1-2. 片頭痛の原因

片頭痛の原因はいまだ明確になっていませんが、睡眠の乱れやストレス、女性ホルモン、疲労、天気、食事などの複数の要因が関係しているといわれています。

近年の研究によると、これらの要因が三叉神経(顔の感覚を脳に伝える神経)を刺激し、痛みを引き起こす物質が分泌されることで頭痛が生じるとされています(※1)。

1-3. 片頭痛の治療方法

薬による片頭痛の治療法は、大きく分けて次の2種類です。

頭痛発作が出た際になるべく早く頭痛を治める「急性期治療」と、毎日服用することで発作自体を起こりにくくする「予防的治療」です。

急性頭痛発作が起こった際には、血管を収縮させる「トリプタン製剤」と呼ばれる薬を中心に、アセトアミノフェンや非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)などの鎮痛薬を組み合わせて治療します。

また、片頭痛の予防薬としては降圧薬の塩酸ロメリジンや、抗てんかん薬のバルプロ酸などが用いられます。

2. つらい痛みをどうにかしたい!片頭痛の対処法

片頭痛の発作が出てしまうと、動くことすらままならない方も多いのではないのでしょうか。ここでは、自分でできる片頭痛の対処法について3つ紹介します。

2-1. 暗くて静かな場所で休む

片頭痛は、光のまぶしさや音などの刺激によって悪化することがあります。また、動くと痛みが増す場合が多いため、痛みが出たらなるべく暗くて静かな場所で休みましょう。

屋外で発作が出た場合でも強い光を遮れるように、調光レンズの入ったメガネや、帽子などを用意しておくといいでしょう。

2-2. コーヒーや緑茶を飲む

コーヒーや緑茶などに含まれるカフェインには血管を収縮させる働きがあるため、片頭痛の痛みが和らぐことがあります。

ほかの薬との飲み合わせに注意しつつ、症状が治まらないときに適度に活用するといいでしょう。

2-3. 痛む部分を冷やす

痛む部分をアイスパックや氷で冷やすと周辺の血管が収縮するため、痛みの緩和に役立ちます。

症状が強い場合は、我慢せずになるべく早く薬を飲むことも大切ですよ。

3. 片頭痛対策には漢方薬もおすすめ!

片頭痛対策には、暗くて刺激の少ない場所で休むことや、頭の血管を収縮させて痛みを鎮めることに加えて、片頭痛の根本的な改善を目指せる漢方薬の活用もおすすめです。

片頭痛の原因は未だ明らかではありませんが、女性ホルモンの乱れやストレス、天候などのさまざまな要因が関連しているとされています。

片頭痛対策には、次の働きの生薬を含む漢方薬を選び、根本改善を目指します。

・ホルモンバランスの乱れを整えて生理周期に伴う片頭痛を改善する

・自律神経を整えてストレスによる片頭痛を改善する

・水分の循環をよくして脳のむくみを解消する

・血流をよくして脳に栄養や酸素を届ける

漢方薬は、片頭痛の原因にアプローチして心身をより健康な状態に導くため、今起こっている痛みの改善だけでなく、片頭痛の予防にも役立ちます。

以下では、片頭痛対策におすすめの漢方薬を2種類ご紹介します。

<片頭痛にお悩みの方におすすめの漢方薬>

・釣藤散(ちょうとうさん):ストレスによって気(エネルギー)が上昇して起こりやすい頭痛を鎮めます。めまい、肩こりなどのある方の慢性的な頭痛や高血圧に用いられます。(※2)

呉茱萸湯(ごしゅゆとう):体内で滞った冷えを取り除き、からだを温めて頭痛を鎮めます。頭痛を伴う吐き気や、胃腸が弱い方の頭痛によく用いられます。(※3)

漢方薬を選ぶ際に重要なポイントは、自分の状態や体質に合ったものを選んでいるかどうかです。症状や体質に合っていないと効果を感じられないだけでなく、場合によっては副作用が生じることも。

どの漢方薬が自分に合っているのかを見極めるのはなかなか難しいですよね。しかし最近では、AI(人工知能)を活用した「あんしん漢方」のようなオンライン相談サービスも登場してきました。

AIを活用し、漢方のプロが自分に適した漢方を見極めて、お手頃価格で自宅に郵送してくれる「オンライン個別相談」が可能です。初回のお試しプランもあるので、ぜひ活用してみてください。

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4. 片頭痛のつらい痛みから開放されよう

片頭痛のズキズキとしたつらい痛みを和らげるには、暗い部屋で安静にしたり、痛む部分を冷やして血管を収縮させたりするといった方法があります。

それらの工夫に加えて、片頭痛が起こりにくい体質を目指せる漢方薬の活用もひとつの方法です。

もし、日常生活に大きな支障をきたすような頭痛が続いていたり、徐々に悪化していたりする場合は、我慢せずに医療機関に相談してみてくださいね。

参考文献

(※1)30代、40代の女性に特に多い「片頭痛」~ 「緊張型頭痛」との違いを理解して早めの治療を ~|東邦大学

https://www.toho-u.ac.jp/press/2016_index/036939.html

(※2)くすりの適正使用協議会 くすりのしおり「ツムラ釣藤散エキス顆粒(医療用)」

(※3)くすりの適正使用協議会 くすりのしおり「ツムラ呉茱萸湯エキス顆粒(医療用)」

<この記事を書いた人>

あんしん漢方薬剤師
稲嶺 千春(いなみね ちはる)
北陸大学薬学科卒業後、製薬企業や調剤薬局に勤務。
様々な経験をする中で、対症療法ではなく、漢方による根本治療の大切さを実感する。漢方薬の力をより多くの方に広めるために、漢方のプロがAIを活用して自分に適した漢方薬を選び、お手頃価格で自宅に郵送してくれる「あんしん漢方」で情報発信をしている。
●あんしん漢方(オンラインAI漢方)

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