東京電力福島第一原発の処理水の海への放出について、千葉県の熊谷知事は8月24日午前の会見で、東電や政府に対し安全性の確保のほか、県産農林水産物への風評被害などにも対応するよう求めました。
熊谷俊人知事
「処理水の安全性確保、安全性に対する科学的根拠、これに対する正確でわかりやすい情報発信。なんといっても漁業者だけでなく農林水産業、さらには観光業にも影響が懸念されるので、そうしたところへの対策を着実に政府が行うことを強く求めていきたい」
熊谷知事は24日午前の定例会見で、海洋放出の決定は「政府が科学的根拠に基づいて判断したと受け止めている」とし、県としては県産の農林水産物の安全性をPRしていく方針を示しました。
また、政府に対しては安全性の確保や正確な情報発信、それに風評被害などへの対策、対応を強く求めていくとし、「漁業者などの懸念にしっかり寄り添って対応してほしい」と述べました。
一方、すでに香港が千葉県を含む10都県の輸入を規制したことについて、次のように述べました。
熊谷俊人知事
「『食』は多くの人たちの生活に直結する問題なので、これを少なくとも外交カードに使うことなく、科学的根拠に基づいてしっかりと説明してもらう必要があると思っているし、少なくとも輸入禁止措置を行う状況にはないと考えているので、政府の方でしっかりと、外交の中で解決してほしい」