バスケW杯が25日開幕 横浜BC河村勇輝「恩返ししたい」

横浜BCの河村(資料写真)

 バスケットボールの男子ワールドカップ(W杯)が25日、開幕する。注目は日本代表最年少の22歳、ガードの河村勇輝(横浜BC)。横浜が誇る若き司令塔は夢舞台を前にクラブを通じてコメントを寄せ、「思う存分力を発揮し、お世話になった方々やファン、ビーコルブースターの皆さまに恩返しをしたい」と意気込んだ。

 昨季レギュラーシーズン最優秀選手賞(MVP)と新人賞に輝いた進境著しい逸材だ。6歳で競技を始めた当初は「将来、自分が日本代表としてワールドカップで戦うことができるなど、夢にも思わなかった」という。

 ただ、憧れは常に抱き続けていた。毎日欠かさず就寝前に見ていたのはNBAの映像。「いつかそうした夢の舞台で戦いたいと内心思っていた」。学校の文集やインタビューでも「日本代表のPGとなり世界で戦う選手になる」と公言してきた。

 だから、諦めなかった。172センチ、72キロはバスケットボール選手として恵まれているとは言えないが、田臥勇太(宇都宮)、富樫勇樹(千葉J)といった先駆者の背中を懸命に追い、将来を嘱望される存在へと駆け上がった。

 「その過程で多くの素晴らしい指導者、チームメイトに出会い、大きく成長させてくれたことが夢の実現につながった」と河村。感謝の思いをにじませ、「選出が決まったときは本当にうれしく、同時に日本のバスケットボール界を代表して戦うことの責任の重さに身が引き締まった」と飛躍を期した。

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