警官がドアをたたく音に 白目をむいてパニック状態 「キリング・オブ・ケネス・チェンバレン」本編映像

2023年9月15日より劇場公開される、モーガン・フリーマンが製作総指揮を務めた、無実の黒人が白人警官に殺された実話の映画化作「キリング・オブ・ケネス・チェンバレン」から、本編映像の一部が公開された。

公開された本編映像は2つのシーン。前半のシーンでは、心配した家族からの電話に落ち着いて話し、父親・祖父としての顔をみせていた主人公が、電話を切ると同時に表情が一変し、過去の海兵隊時代の記憶がよみがえり、鏡に向かってひとり言をつぶやき始める姿が切り取られている。

後半のシーンでは、警官がピストルを持ったまま強くドアをたたいたことでパニック状態に陥った主人公が、苦しい表情で耳を抑えて白目をむくものの、なんとか落ち着かせて医療警報センターに助けを求める。だが、警官が部屋に入るまで帰らないと聞いた主人公は、人が変わったかのように、「ダメだ!彼らは私の部屋には入れない!」と強い口調を見せる。双極性障害を持つ主人公の複雑な感情の変化を、主演のフランキー・フェイソンが熱演している。

フランキー・フェイソンのキャスティングについてデビッド・ミデル監督は、「彼の大ファンで、脇役で素晴らしいキャリアを築いた彼に主演として最初から最後まで感情的な演技をしてほしかった」と話し、撮影現場でも「彼はプロフェッショナルで、キャラクターに深く入り込み、一緒に仕事をして素晴らしい俳優で、チェンバレン一家とも素晴らしい関係を築き、その関係は今も続いている」と称賛の言葉を送っている。

「キリング・オブ・ケネス・チェンバレン」は、実際の事件をもとに、90分間を実際の事件をほぼ同時間で描くサスペンス。2011年11月19日、早朝のニューヨーク。双極性障害(躁うつ病)を患う黒人のケネス・チェンバレンは、就寝中に医療用通報装置を誤作動させてしまう。安否確認で到着した3人の白人警官に、ケネスはドア越しに通報は間違いであると伝えるが聞き入れてもらえない。最初は穏便に対応していた警官らは、やがて高圧的な態度へと変わり、ドアをこじ開けようとする。警官が到着してから90分後の午前7時、ケネスはドアを壊して入ってきた警官に撃たれ、死亡する。

企画に感銘を受けたハリウッド俳優のモーガン・フリーマンが、「インビクタス/負けざる者たち」のプロデューサーのロリ・マクレアリーとタッグを組み、製作総指揮を担った。モーガン・フリーマンは、「この映画は、警官がいかに間違った対処をしているかを真にドラマチックに描いたものです。そして、この事実を広めることが私たちにできる最善の方法だと思います」と語っている。ケネスを演じた主演のフランキー・フェイソンは、ゴッサム賞で最優秀主演男優賞を受賞した。

【作品情報】
キリング・オブ・ケネス・チェンバレン
2023年9月15日(金)ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次公開
配給:AMGエンタテインメント
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