大江健三郎文庫、9月1日発足へ 自筆原稿などデジタル化

大江健三郎さん

 東京大は24日、今年3月に亡くなったノーベル文学賞作家、大江健三郎さんの自筆原稿など1万8千枚の資料をデジタル化し、研究者向けに公開する「大江健三郎文庫」が9月1日に発足すると発表した。

 東京大によると、同文庫は「死者の奢り」(1957年)から「晩年様式集」(2013年)までの全ての年代の小説や評論を網羅しており、現代作家のデジタルアーカイブとしては国内屈指の規模。草稿から決定稿まで複数のバージョンが残る作品も多く、推敲の過程をたどることができる。3500点を超える図書や雑誌などの関連文献と併せ、研究者が閲覧できるようにする。東京都文京区の弥生キャンパスに開設する。

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