福島第一原発 処理水海洋放出に被爆者ら抗議 広島

福島第一原発処理水の海洋放出が始まったことを受け、広島市内では被爆者らが抗議の声をあげました。

東京電力は24日午後1時3分から、大型の水槽にためていた処理水を海底トンネルを通じて約1km先の海底から放出し始めました。

東京電力によりますと、希釈した処理水の放射性物質・トリチウムの濃度は1リットルあたり最大63ベクレルで、放出の基準となる1500ベクレルを大きく下回ったとしています。放出後、海では船によるモニタリングが行われ、結果は25日午後にも公表される予定です。

「海洋放出は中止を!」

広島市内では県原水協や県被団協など3つの団体約40人が抗議活動を行いました。

漁業関係者の同意が得られないまま海洋放出を決定したとし、県原水協は中止を求める抗議文を23日に岸田総理に送りました。

県被団協 佐久間邦彦理事長「福島の漁業関係者も生活がかかっている。(海洋放出は)やめてほしいという意見がある中で強行するのは納得できない」

広島市の松井市長は処理水の安全性について、国際的には政治問題化しているが、国際原子力機関が問題ないとしているとの認識を示し、「関係者へ最大限の配慮・措置を必ずやる、それをどうするかにしっかりと目線をあて対処してほしい」と述べました。

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