漁師・海水浴場・消費者の受け止めは 東京電力福島第一原発処理水の海洋放出始まる

東京電力福島第一原発にたまり続けている処理水について、東京電力が海への放出を24日午後1時ごろに始めました。香港にホタテを輸出してきた宮城県石巻市の漁師のに「取引をストップする」との連絡が届いたということです。

香港にホタテを輸出してきた石巻市寄磯浜の漁師、遠藤仁志さんです。

23日朝、仲買の業者から香港に輸出するホタテについて「取引をストップし様子を見る」と連絡がありました。

遠藤仁志さん「23日の朝6時10分」

震災後、苦労をして海外の販路を開拓してきただけに、国や東京電力への怒りが収まりません。

遠藤仁志さん「総理が何十年も(風評被害の面倒を)みるっていうなら何十年も請求を上げ続けますよ。徹底的にやりますよ。実際のところあまり言いたくないですけど、東電さんは黒字ですよね電気料を上げて」

余波は海水浴場にも及んでいます。宮城県気仙沼市の小田の浜海水浴場です。

海水浴客「国の基準値以下なので、別に問題ないのかなと思っている」「一応、気にはなります。薄まっているとはいえ」

この海水浴場は、水質などをめぐり国際環境認証のブルーフラッグを取得しましたが、IAEA=国際原子力機関の安全基準を満たし続けるという条件付きです。

気仙沼市観光協会大島支部菊田強支部長「国が責任を持って処理をしているみたいなので、それを信用して一生懸命頑張るしかないかな」

処理水放出を受け、消費者の反応です。

「魚とか食べないわけにいかないしね。心配しすぎかもしれないけど」「全く気にしないですね。自分は自分でよく考えて、安全かどうかはよく考えて食べたり子どもに与えたりします」「検査とかもしているので、決して何か影響があるかとか調べたりというのは私はしないと思う」

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