バスケ男子日本代表“AKATSUKI JAPAN”注目選手をピックアップ! バスケW杯が開幕【見どころ&放送・配信スケジュール】

いよいよ明日8月25日に、4年に一度の男子バスケットボール国別世界一決定戦「FIBAバスケットボールワールドカップ」が開幕する。大会史上初めて複数国で共催され、フィリピン、インドネシア、そして日本が舞台に。そこで、バスケ男子日本代表“AKATSUKI JAPAN”の注目の3選手をピックアップして紹介する。

◆渡邊雄太

1994年10月13日生まれ。身長206cm。ポジションはスモールフォワード。フェニックス・サンズ(NBA)所属。

チーム唯一の現役NBAプレーヤー。高校卒業後の2013年にアメリカへ留学し、NCAA(全米大学体育協会)1部のジョージ・ワシントン大学でプレーする。大学卒業後の18年、メンフィス・グリズリーと契約してNBAデビューを飾り、田臥勇太選手以来14年ぶり2人目となる日本人NBAプレーヤーに。その後、トロント・ラプターズ、ブルックリン・ネッツを渡り歩き、今年7月にサンズと2年契約を結んだ。

高さと運動能力を兼ね備え、インサイドだけでなく、アウトサイドからのカットインや、3ポイント(P)シュートでも得点できるオールラウンダー。守備力も大きな武器で、献身的な動きと、最後まで諦めず相手に食らいつく姿勢でチームに貢献する。また、今季プレーしたネッツでは主にディフェンス面での貢献が求められたが、その期待に応えた上で3Pシュートの精度を向上させ、一時は3P成功率でリーグトップに立ち、得点力もアピールした。

世界最高峰のリーグで5季にわたってキャリアを積み重ね、プレーの幅を広げてきた渡邊選手は、日本代表の“顔”であり、攻守両面で軸になる存在だ。15日に行われた強化試合アンゴラ戦で右足首を痛め、その後の2試合を欠場したが順調に回復し、初戦に出場することを表明している。母が元バスケットボール日本代表ということもあり、代表チームに懸ける思いは人一倍。前回W杯と東京五輪で1勝もできなかった悔しさを胸に、エースとしてチームを引っ張る。

◆富永啓生

2001年2月1日生まれ。身長188cm。ポジションはシューティングガード。ネブラスカ大学(NCAA)所属。

チーム唯一の大学生で、3Pシュートの名手。通算3P成功数など数々のNBA記録を持つスーパースター、ステフィン・カリー選手(ゴールデンステート・ウォリアーズ)を思わせるプレースタイルから、“日本のカリー”とも呼ばれる。高校卒業後の19年にアメリカへ留学。NCAA1部のレンジャー・カレッジを経て、ネブラスカ大学でプレーをして実力を磨き、今季は1試合平均13.1得点、3P成功率40%をマークした。

高校時代から年代別日本代表に選ばれ、東京五輪には3×3代表として出場し、今回初めてA代表の世界大会に臨む。大会前の強化試合では、アンゴラ戦、フランス戦でそれぞれチームトップの20得点をマーク。アンゴラ戦で14本中・6本、フランス戦で10本中・4本の3Pシュートを決め、その中には3Pラインから遠く離れた位置からゴールに沈める“ディープ3”もあった。2戦とも成功率は40%以上と上々の数字。また、多くのシュートを放ったこと自体が、シューターらしく3Pを狙い続ける姿勢を貫いたことのあらわれでもある。3Pを重視する日本の攻撃において、欠かすことのできない存在なのは間違いない。たとえリードを許しても、富永選手が試合中にシュート感覚をつかみ、連続でゴールを決めることができれば、劣勢をひっくり返すことができる。鮮やかな放物線を描いてネットを揺らし続け、勝利を引き寄せてほしい。

◆河村勇輝

2001年5月2日生まれ。身長172cm。ポジションはポイントガード。横浜ビー・コルセアーズ(Bリーグ)所属。

2022-23シーズンのBリーグで、史上初めてMVPと新人王をダブル受賞し、アシスト王にも輝いた逸材。福岡第一高校に在学していた20年、三遠ネオフェニックスの特別指定選手としてBリーグの試合に初出場。18歳8カ月23日のデビューは、当時の最年少記録だった。東海大進学後はバスケ部に所属して関東大学リーグなどで活躍しつつ、横浜BCの特別指定選手としてプレー。22年に大学を中退し、横浜BCとプロ契約した。

バスケ選手としては小柄だが、飛び抜けたスピードとテクニックを持ち、ドリブルとパスで攻撃を組み立てる。得点力も高く、今季天皇杯準決勝では9本の3Pシュートを決めてキャリアハイの45得点をマークした。また、スピードとフットワークを生かした守備も大きな武器で、相手のボールを奪うスティールも得意。初戦のドイツ戦では、同じポイントガードのデニス・シュルーダー選手(トロント・ラプターズ)とマッチアップすることになる。ドイツの攻撃の起点になる選手であり、彼を調子に乗せると一気に主導権を握られてしまうだろう。できるだけ動きを制限する守備が求められ、その上で自分がボールを持った時は、得点を引き出す効果的なパスも必要。河村選手に課せられたタスクは重要だが、ある程度それを遂行できた時、試合のぺースは日本に傾くだろう。若き司令塔の攻守にわたる躍動に期待したい。

今大会で出場するのは32チーム。まず、4チームずつ8組に分かれて総当たりで対戦する1次ラウンドが行われ、各組上位2チームが2次ラウンド、下位2チームが17-32位決定戦へ進む。来年のパリオリンピックの予選も兼ねており、各大陸連盟最上位など7チームが五輪切符を獲得する。

文/佐藤新

【放送・配信情報】

「FIBAバスケットボールワールドカップ2023」

【地上波】

■日本テレビ系
8月25日 午後9:00~10:54「開幕戦 日本×ドイツ」
※延長の場合あり。

■テレビ朝日系
8月27日 午後9:00~10:54「日本×フィンランド」
8月29日 午後7:54~9:54「日本×オーストラリア」

※8月25日「日本×ドイツ」は、沖縄地区のみNHK総合でも放送。

【配信】

バスケットLIVE
https://basketball.mb.softbank.jp/

■バスケットLIVE for Prime Video
https://www.amazon.co.jp/gp/video/storefront?benefitId=basketlivejp&ref

8月25日 午後9:10~「日本×ドイツ」
8月27日 午後9:10~「日本×フィンランド」

※ハイライト、見逃し配信あり。

■DAZN
https://www.dazn.com/ja-JP/home
※8月25日~9月10日まで全試合を配信。
※日本代表戦は、全試合日本語実況解説つき。

<開幕日(8月25日)の配信一覧(すべて日本時間)>

【会場】マニラ(フィリピン)
「アンゴラ×イタリア」ティップオフ/午後5:00
「メキシコ×モンテネグロ」ティップオフ/午後5:45
「ドミニカ×フィリピン」ティップオフ/午後9:00
「エジプト×リトアニア」ティップオフ/午後9:30

【会場】沖縄(日本)
「フィンランド×オーストラリア」ティップオフ/午後5:00
「ドイツ×日本」ティップオフ/午後9:10

【会場】ジャカルタ(インドネシア)
「ラトビア×レバノン」ティップオフ/午後6:15
「カナダ×フランス」ティップオフ/午後10:30

※全試合ライブ配信を楽しむための関連コンテンツ「プレビュー番組」も配信。
※ライブ配信については、内容の変更または中止の場合あり。

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