夏の甲子園で悲願の全国制覇を成し遂げた慶応高の歴史的快挙から一夜明けた24日、地元の横浜・日吉は前日に続き祝福ムードに包まれた。「感動をありがとう」「本当にお疲れさまでした」。商店街には優勝をたたえるポスターが張られ、107年ぶりの栄冠にちなんだ記念セールも。店主や来店客は喜びに声を弾ませ、街中で笑顔がはじけた。
「祝 優勝おめでとう!」。商店街入り口のアーチに横断幕が掲げられた東急東横線の日吉駅前。周辺は横浜に凱旋(がいせん)したナインを一目見ようと大勢のファンでごった返した。
都内から駆けつけた飯山秀策(しゅうさく)さん(60代)は「107年ぶりの快挙はすごい」、地元の宮本一臣(かずおみ)さん(84)は「歴史的瞬間に立ち会えてうれしい」と興奮気味に話した。
新幹線で帰浜した選手たちは姿を見せなかったが、にぎわう様子をながめていた女性会社員は「まちがこれほど盛り上がっているのを初めてみた」と笑みを浮かべた。
祝勝ムードに沸く商店街は、各店が工夫を凝らして独自の優勝セールを展開。
パンやスイーツが並ぶ「ワンハンドレッドベーカリー」は、看板メニューの「極上プリン」を8月末まで、107円引きの293円(税込み)で販売。店長の吉村純(よしむらじゅん)さん(47)は「応援していた慶応が優勝してくれた。ぜひ選手にもお店に来てほしい。お疲れさまと言いたい」。約1時間待ちでプリンを買い求めた近所の中村知佳子さん(50代)は「選手たちを我が子のように応援していたので、ものすごくうれしい。本当にお疲れさまと声をかけたい」と目を細めた。