人気力士が富山県黒部市に到着 25日に大相撲夏巡業、朝乃山ら登場

黒部宇奈月温泉駅に到着した平幕正代(中央)ら

 大相撲の夏巡業「黒部場所」が25日に富山県黒部市で開催されるのを前に、力士約120人が24日、黒部入りした。会場となる市総合体育センターでは土俵祭りが営まれ、関係者が場所の安全と成功を祈願した。同市での巡業は1996年以来27年ぶりで、富山市出身の幕内朝乃山ら人気力士が登場し、稽古や取組などを繰り広げる。

 力士は24日午後、北陸新幹線の黒部宇奈月温泉駅に到着した。横綱照ノ富士や大関貴景勝、関脇大栄翔、平幕正代らが改札口に姿を見せると、待っていたファンや観光客から「かっこいい」「頑張って」と声が上がった。一行は気さくにハイタッチに応じるなどし、バスやタクシーで宇奈月温泉などの宿舎に向かった。

 市総合体育センターではこの日、スタッフや桜井高校生を含む地元ボランティアらが会場の設営に取り組んだ。土俵祭りは約40人が出席し、日本相撲協会の「呼び出し」が土俵の四隅や俵の上の盛り塩に酒を振りかけて清めた。実行委員長を務める武隈義一市長の発声で乾杯した。

 黒部場所は市や各種団体でつくる実行委員会が開催する。稽古や取組のほか、禁じ手などをユニークに紹介する「初っ切り」や髪結いの実演も予定している。チケットは完売している。北日本新聞社特別後援。

黒部場所の土俵を清める関係者=黒部市総合体育センター

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