灰谷さん剣道最高位「範士八段」に 「地方でも夢はかなう」長崎県3人目、諫早で戦後初

剣道範士の称号を受称した灰谷さん=諫早市役所

 剣道の最高位「範士八段」に長崎県諫早市の県剣道連盟会長の灰谷達明さん(72)が昇格した。本県3人目で同市では戦後初。「剣道人口が少ない地方でも、まっとうに貫いていけば夢はかなう」と喜びを語った。
 灰谷さんは五島市出身。諫早市の長崎日大高で27年間、社会科教諭と剣道部顧問を務めた。2021年度に市スポーツ協会副会長、昨年6月に県剣道連盟会長、今年6月には全日本剣道連盟の理事に就任。現在も市内の道場で子どもたちの指導を続けている。
 全日本剣道連盟によると、範士の称号を取得するためには、範士に次ぐ教士八段として8年以上の経験や剣歴、指導者としての実績などが必要。5月に京都市であった審査会で合格したのは全国で12人だった。有段者約190万人中、八段は779人で、うち範士は168人。
 18日、報告のため諫早市役所を訪れた灰谷さんは、大久保潔重市長から「素晴らしい範士が出たことは、市にとっても誇り」と花束を手渡された。灰谷さんは「継続は大きな力なりと、身をもって知ることになった。子どもたちの励みになれば」と話した。

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