猛烈な大雨で集落51人が一時孤立 国道分断、滋賀県多賀町で1時間に約90ミリ

多賀町

 滋賀県東部や北部を中心に24日夜から25日朝にかけて大雨に見舞われた。多賀町では25日未明、1時間に約90ミリの猛烈な雨が降ったとみられ、気象庁が記録的短時間大雨情報を発表した。土砂崩れで同町大君ケ畑の住民が一時、孤立状態となった。

 県や多賀町によると、同地区は20世帯51人。人的被害は確認されていない。地区につながる国道306号が土砂が崩れて通行止めとなり、25日朝から大君ケ畑の集落が孤立した。ただ、徒歩では行き来できたため、町職員が集落に入っている。

 彦根地方気象台によると、南から温かく湿った空気が流れ込んでいるため、大気の状態が不安定になったのが大雨の原因という。県東部や北部で土砂災害警戒情報が発表され、25日午前0時9分には多賀町に記録的短時間大雨情報が発表された。

 東近江市や多賀町では22日夜から断続的に雨が降り続き、県の観測では25日午前6時20分までの総雨量は東近江市政所町で498ミリ、同市君ケ畑町で373ミリ、同市甲津畑町で299ミリとなっており、多賀町大君ケ畑でも222ミリを記録した。

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