18歳未満の子どもの「外因死」自殺が最多 滋賀

子どもの自殺やCTの導入について報告があった協議会(大津市・環びわ湖大学・地域コンソーシアム)

 正確な死因の究明を通じて、犯罪死や事故死の見逃し防止に取り組む「滋賀県死因究明等推進協議会」の本年度初会合が8月1日、大津市内で開かれた。滋賀医科大や県医師会、県警、大津地検など関係9機関から14人が出席し、県内では18歳未満の子どもの「外因死」のうち自殺が最多だったことや、死因究明のためのCT(コンピューター断層撮影装置)の導入について議論した。

 これまで県内に遺体をCTスキャンする設備がなく、県外の医療機関に依頼したり、患者が使用するCTを利用したりしていた。新型コロナウイルスの感染が疑われる遺体への対応などが必要なため、今月、滋賀医大に導入される見通しとなった。死因究明の精度も高まるという。

 会合では、昨年死亡した18歳未満の子ども約40人のうち、不慮の事故や中毒などによる外因死は4分の1に上り、外因死では自殺が最も多かったとの報告があった。協議会会長の一杉正仁滋賀医科大教授は「滋賀の大きな問題で、県の自殺対策推進協議会とも歩調を合わせていく」と話した。

 

 厚生労働省が自殺防止のためホームページで紹介している主な相談窓口は次の通り。
▽いのちの電話
(0570)783556(午前10時~午後10時)
(0120)783556(午後4~9時、毎月10日は午前8時~翌日午前8時)
▽こころの健康相談統一ダイヤル
(0570)064556(対応の曜日・時間は都道府県により異なる)
▽よりそいホットライン
(0120)279338(24時間対応)

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