北國新聞創刊130年記念・大相撲金沢場所(北國新聞社主催)を翌日に控えた25日、会場の金沢市総合体育館に土俵が登場した。本場所と同じ埼玉県の「荒木田土(あらきだつち)」と呼ばれる粘り気の強い土8トンを使用し、土俵づくりのプロである「呼び出し」の3人と地元スタッフが作業を進めた。4年ぶりの金沢開催は本番を待つばかりとなった。
呼び出しは土を平らにならした後、木製の「タコ」と呼ばれる道具で土を突き固め、直径4.55メートルの円周沿いに俵を埋め込んだ。土俵の周りでは客席の設営も進めた。土俵は夕方に完成し、関係者による土俵祭りが執り行われる。
呼び出しの富士夫さん(45)=伊勢ケ濱部屋=は「待ちわびたお客さんのためにも、しっかりした土俵をつくりたい」と力を込めた。
●公開稽古や握手会
金沢場所は七尾市出身の輝(金沢市西南部中OB)、津幡町出身で新十両の大の里の郷土力士や、富山市出身で元大関の朝乃山、横綱照ノ富士、新大関の豊昇龍らが出場する。
開場は午前9時で、取組や公開稽古、握手会が行われる。禁じ手を面白おかしく紹介する「初切(しょっきり)」や横綱の綱締め実演など地方巡業ならではの催しも行われる。午後3時に打ち出し(終了)となる。